天然の果実や食物が自然に発酵し、原始時代の酒になったように発酵と云う現象は地球上の生命体の誕生と共に発生していたと思われます。
発酵産業は、その昔家内的手工業として始まり以来長い歴史がありますが、その主役である微生物自体に関する基本的な認識が欠けていたため、その進歩は遅々としていました。
日本でも、発酵学が意識される前から酒は造られており、発酵食品としても、味噌、醤油、納豆は広く知られるところであり偶然の産物と云われるものもあります。
発酵現象が科学として認識されたのは19世紀中頃でパスツ-ルの自然発生説の検討、生命体は生命体より生ずる、発酵現象は微小生命体の行う化学変化にもとづく現象である。
この二つの基本的事実が明らかにされ、発酵学が確立され純粋培養法が確立されます。
近代工業としてのスタ-トは第二次世界大戦期のペニシリン開発を契機としています。
これは、フレミングによって偶然にブドウ球菌の寒天培地にとびこんだ青黴の周りのブドウ球菌が溶かされているのを発見した事で、世界で最初に臨床的応用に成功した抗生物質で、その後、土壌から放線菌を分離したワクスマンのストレプトマイシン等抗生物質を大量に獲得するために、発酵技術は近代化し工業化されたと云われています。
土壌を採取、上澄みを寒天プレ-トに塗布して、コロニ-を作りコロニ-を釣って振盪培養機で液内培養に移行する。
天然物から新しい有用物質を期待する事は難しいと言われ始めた時に二重螺旋構造が明らかになり、新しい技術として遺伝子組み換えが始まりました。
本来で言えば、微生物にもともと存在している遺伝子が突然現れた事では無い筈なのに、二つの技術に分化されて、
ニューバイオ、オールドバイオと云われる様になりました。
バイオテクノロジ-も真空管の巨大な塊だったコンピュ-タ-が半導体、集積回路の開発と長い年月と巨額な資金の投入の結果、PCになりいわゆるスマ-トフォンになった様に解決開発されなければならない課題が当然あった筈ですが、もうそこにスマ-トフォンが存在するかのように喧伝され一大ブ-ムになりました。
微生物研究は農学から分子生物学へ移行していったと思います。
AK通気スクリ-ニングはジャ-ファメンタ-に劣るフラスコの酸素移動を解決する為の研究から始まりました。
この研究はいわゆるミニジャ-を意識したものであったのでフラスコの形状を円筒としました。
数回の実験で連続する酸素の供給が培養結果に及ぼす影響を確認する事が出来ました。
この間に気相と液相でのO₂、Co₂の移動を検証、ミニジャ-での酸素供給はスパ-ジャ-を用いる事で直接に液相に空気を送ります、AKシステムでは空気はフラスコ気相部への通気であって直接に液相へは通気していません。
気相部をコントロ-ルする事で液相部をコントロ-ルする事が出来るのか、
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